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第838号

 思春期・FP相談LINE/避妊のためのピル&アフターピル相談室 相談員 千田 陽子

 思春期・FP電話相談がLINE相談に変わり3年目となりました。相談者の気持ちを受容し、アドバイスを分かりやすい文章で送り返すことに毎回難しさを感じています。今回は、現在に至るまでの私たち相談員の様々な奮闘を振り返ってみようと思います。
 開始当初はLINEのシステムを知らずに戸惑ったことがありました。改行のつもりでEnterキーを押したら、送信されてしまい大慌て。トーク画面の保存期間は、1年間分だけで消えてしまうことに気付いたのは間もなく相談1年目を迎える直前というタイミングで、大急ぎで相談者とのやり取りを、一つ一つWordに切り貼りする、地道な作業を繰り返してなんとか履歴を残すことができました。その後は、相談が届くとまず記録用の作業から始めています。
 相談者のプロフィールや相談内容を集計し、データ化させる作業も複雑です。電話相談の集計は匿名なので、1回毎に相談数をカウントすれば良いのですが、LINE相談は、時間を空けてまた相談してくる人、同じ人がアカウント名を変更して複数回も相談してくるなどいろいろなパターンがあり、それを整理するのには時間を要しています。
 LINE相談ならではの戸惑いもあります。相談は無く、ログインの入退出だけを頻繁に長期間繰り返す人。ログインすると、絵文字や数字、単語だけをひたすら送り続け、突然退出したかと思うと、また再ログインして同じことを繰り返す人。長いアカウント名を一部分微妙に変更し、毎回初めての相談者になりすまして相談してきては、入退出を繰り返す人など。ちょっと不思議なやり取りをする人がいます。アカウントは同じなので、何度入退出をしても、名前を変更しても、トーク画面で一連の流れは全て残っています。いったいこの相談者は私たちに何を求めて繋がってきているのだろうか? と疑問に思いつつも、いつか相談が書かれるのかもしれないとの思いで待ち続けています。
 なんとも不消化で残念な気持ちになる事があります。相談への返答は、回答内容や誤字脱字に慎重であるべきなので、下書きを繰り返し、周囲のスタッフにも文章チェックをしてもらった後に返信をしています。ところが、いざ返信しようとした時に「このユーザーはLINEアカウントを削除したか、あなたのアカウントをブロックしたか、あなたをチャットルームから退出させたため、このユーザーにメッセージを送信できません」と表示され、やり取りが突然一方的にシャットアウトされてしまうのです。電話相談でも、相談中に突然電話を切られることがあり慣れていたものの、ライン相談では、回答するために時間をかけて準備している分、このメッセージが表示されると、何とも言えないむなしさを感じてしまいます。
 電話での相談技術とは異なることが多く、ある意味まだ初心者の域です。それでもLINE相談は、文字のやり取りが残り、何度も見返せて振り返ることができるので、勉強にもなっています。特徴を生かしながら、思春期の相談場所として定着するよう、日々向き合っています。


お知らせ

電話・LINE(ライン)相談

  • 思春期・FP相談LINE
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  • 避妊のためのピル&アフターピル相談室 ☎ 03(3460)4112
     ※平日(10:00~16:00)

  • 東京都不妊・不育ホットライン ☎ 03(6407)8270
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上記の電話・LINE相談に応じてくださる方を募集中です。平日、幡ヶ谷にお越しいただける方、下記まで。
☎ 03(6407)8363

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