本会家族計画センターでは、電話相談、LINE相談を一定期間経験してから思春期外来を担当することになっています。7月号と8月号では新たにクリニックメンバーになった相談員さんにお話いただきます。まさに
「市ヶ谷クリニックへようこそ!」
私はまず思春期婦人科外来の雰囲気からお伝えしたいと思います。市ヶ谷駅から徒歩3分ほどのビル2階にあり完全予約制。一見普通のクリニックのようですが、いつも穏やかで不思議な時間が流れています。医師、スタッフ、患者さんとの、ちょうど良い距離感、笑顔や笑い声があります。昨年10月からベテランスッタフさんのサポートのもと貴重な経験をさせていただいています。
順番がくると北村医師が必ず「こんにちは。よく来たね。調子はどう?」と声をかけて診察室へ案内します。初めて補助に入らせて頂いたとき私は驚きと感動でした。当たり前のようですが、コロナ禍もあり医師が丁寧に案内することはほとんどないことです。
私は、他の産婦人科外来に勤めているので、完全予約制ということに慣れておりませんが、このような光景は新鮮であり、理想的な診療であると感じながら毎回お仕事をしております。ベテランのスタッフさんは、とても話しやすい雰囲気づくりをされ、患者さんの情報を医師としっかり共有し、不安の解消へとつなげていく姿に思春期の性に関わるプロとして学ぶこと多く、刺激になっています。悩みある女の子たちの「性と生が守られ」安心して笑顔で帰る様子を目にし、思春期外来の必要性を強く感じています。ちなみに、患者さんの中には思春期から10年以上通院しているかたもおられ、新参者の私を温かく見守ってくださいます。
とかく産婦人科外来は、敷居が高いと言われ、本当に困っているときに受診するところとなっていますよね。ですが性教育では教わらないことが多いからこそ!LINE相談などで思春期の子どもたちに北村医師の著書『ティーンズボディーブック(中央公論新社)』を勧め、大人になってあるいは不安を抱えて受診するのではなく、自分の体の変化を理解しそれが正常か?異常か?受診のタイミングなどを当たり前の知識として学んでほしいという願いからであることを、実際に外来に関わるようになり実感することができました。
昨年から試験的に医療を介さないユースクリニックを始めました。体に関する心配ごとを何でも話せる場所です。小学生から大学生(お友達と一緒でも利用可)、保護者の方まで、思春期保健相談士である相談員が対応します。予約制ですので他の方と一緒になることはありませんし、学年に応じた料金設定ですので、気軽に利用していただけます。
思春期は心も体も成長している大切な時、一人で悩みつらくなるのではなく、正しい知識を学び思春期の大切な時を少しでも充実したものにできるお手伝いをする存在でいたいと思っております。