朝夕の空気は冷たく、夏日を記録した先月とは違い、秋を飛び越えて一気に冬がそこまで来ていることを肌で感じています。
桜咲く4月に始まったLINE相談も半年を過ぎました。相談を行ってみて、電話で直接話をするのとは違う難しさを感じ、スキルを向上させるためにどうしたら良いかを考えながらの毎日です。
電話相談と比べれば、いたずらは少なくなったのは確かです。もう一つ、女性の性的な相談が増えたことは、文字相談の特徴と言えます。顔が見えなくても直接話すには恥ずかしい話題も表出できるツールなのかもしれません。
反面、文字の向こうに隠れている相談者の悩みを感じ取るのが難しく、また言葉遣いの違いやお互いの微妙なズレがあって、何を質問されているのか一読しただけでは、分からないときがあります。
相談者が質問を入力した時間と、それを読む時間にもズレがあります。相談は届いているのか、ヤキモキしているかもしれません。相談員としては電話口の声の感じや、話し方から得られた相談者の実態が見えてこない―などの難点があります。
質問も「しこしこしていいですか?(=マスターベーションをしていいですかの意)」といった独特の言い回しや、「微熱があります。心配です。」といった漠然とした質問にどのような回答を期待しているのか悩むものもしばしばあります。
返信を書きながら、この文章は相談者が本当に聞きたかった内容なのだろうか、この医学用語を書いて理解できるだろうか? と考えながら、慎重に読み返し送信しているのですが、どう伝わったかは、その場では分かりません。「既読」がつき、一安心、しばらくして「分かりました」と返事がくると本当の意味で完了です。なかには既読がつかないことや、質問しただけで回答を待たずに退出してしまうこともあるのですが、こちらから追えないのは電話も同じです。
質問の意味が理解できない時は、確認をしつつ質問を返すと、自分なりに考え、伝えようとする様子が文面から読み取れることもあり、文字での相談が難しいと思うのは、相談する側も受ける側も同じなのだと実感します。
内容としては深刻であっても、病気や妊娠が心配される事例などは、LINEで長々とやりとりせず、受診を促す。それでも質問を繰り返すようであれば、OCヘルプデスクを紹介し直接話をして迷いに応え、背中を押せるのはJFPAの良い点です。
電話相談と違いLINE相談は書いた文章がそのまま画面に残りますから、何回も読んで解答を確認できるのはメリットです。第三者に転送することもできますから、相談員は、書いた文章に、責任を持つということになります。
半年経過してもなお、悩みは尽きませんが、困りごとを一つでも解消できるよう、文章力を磨き的確な返事ができるよう精進する所存です。