本会会長 北村邦夫が今回の調査の概要を語った
3月15日、本会会議室(渋谷区幡ヶ谷)において、「第9回 男女の生活と意識に関する調査」結果報告会が行われた。
本調査は、深刻化する少子化の原因を探り有効な対策を講じると共に、日本における性、妊娠などに関する男女の意識をさまざまな側面から分析し、わが国のセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスの推進に資するべく、本会が公益事業として行っているものである。2002年より2年ごとに行われていたが、2016年の第8回調査以来、実施が見送られ、このたび7年ぶりに再開された。
なお、今回よりアドバイザリーボードを設置しており、調査内容の精査から結果の集計・考察に至るまで、識者による意見が反映されている。
報告会では、訪れた報道関係者・関連企業等に対して、本調査責任者である本会会長北村邦夫から概要の報告がなされた。主な内容は下記の通りである。
●婚姻関係にある男女の48.3%が1か月以上セックスをしていない(前回調査より1.1ポイント増)。婚姻関係にある男女のセックスレス化に歯止めがかからない状況が浮き彫りになった。
●女性が選択できる避妊は、1位は変わらず「コンドーム」。一方、「女性ホルモン剤」が2位に上昇(前回調査より11.8ポイント増)。子宮内避妊具も増加(同じく3.2ポイント増)。
●女性ホルモン剤を使っている女性が急増。月経痛緩和などの副効用を求めている状況が示唆される。
このほかに、緊急避妊薬の使用、人工妊娠中絶手術の実施状況、経口妊娠中絶薬に関するイメージ、子宮頸がん予防ワクチンに対する意識、プレコンセプションケア・性教育への意識、未婚の男女の結婚観など、今回の調査で明らかになったことが語られた。
【アドバイザリーボード委員】(五十音順・敬称略)
池田裕美枝(医療法人心鹿会海と空クリニック京都駅前)
岩永直子(医療記者)
上田 豊(大阪大学医学部産婦人科)
尾島俊之(浜松医科大学社会医学講座教授)
杉村由香理(日本家族計画協会家族計画研究センター)
園田正樹(株式会社グッドバトン)
三戸麻子(国立成育医療研究センター・周産期・母性診療センター母性内科)
※本調査の詳しい情報は本会家族計画研究センター(TEL:03-6407-8363)までお問い合わせください