去る1月8日、JFPA思春期保健セミナー®のコースⅢが3日間の日程でアートホテル成田(千葉県成田市)にて開催され、2023年度の同セミナーの全日程が終了した。
本セミナーを修了したことで、本会が認定している思春期保健相談士®(以下、相談士)が新たに197名誕生した。これで1982年の認定開始から数え、42年間で10,141名の相談士が誕生したことになる。
相談士の取得を目指したきっかけを何名かの受講者に伺うと、「中高校生向けの性教育の活動をしており、より専門的に学ぶため」「児童福祉分野へ配属となり思春期保健や性教育に関する学び直しの必要性を感じたため」「ユース世代の相談場所を作りたい」「特別支援学校での性教育の充実」「中高校生の相談に乗れるような相談室を薬局で開催したい」などの声が聞かれた。また「過去に受講したが、思春期に関連する事項がだいぶ変わってきていると感じ、知識を新たにしたいから」といった回答も頂いた。
例年、北は北海道から南は沖縄まで全国各地から受講者が参集するが、今年は年始の能登半島地震で被災されセミナー参加を断念された方や、支援にまわったため参加できなかった方もおられた。新潟から来た受講者は、地震の折に家具が腕に当たり大きなあざができるという状況の中、コースⅢを楽しみにしていたことを知る家族の後押しもあって参加を決心してやって来たという方もおり、その意欲・熱意に事務局スタッフも圧倒されていた。
受講後に寄せられた感想の中には「コースⅠ・Ⅱはオンデマンド配信で沢山学べたので、コースⅢもオンデマンド配信でいいんじゃないかと思っておりましたが、実際対面で学ぶことの有り難みを痛感しました。全国各地に同じ思いの人がいる。がんばっている人がいる。知識がある熱いかたがたに囲まれ勇気をもらいました」との声もあった。セミナー会場では講義時間以外での受講者同士の活発な交流があちらこちらであり、セミナー期間中に既に150名を超える方たちがSNSでつながった。ある沖縄地方の受講者は、互いの連絡先を交換し再会を約束して別れ、後日地元で復習の会を開催したという報告もあり、早速活発に行動を始めている。
話は変わるが、一昨年度のセミナー受講者からは、今月オンラインにて相談士同期生の交流会を開催するとの連絡も届いている。このようにセミナーを通じて知り合った仲間とのつながりを大切にしている様子はうれしい動きである。今年新たに誕生した相談士がそれぞれの地域でご活躍していただき、相談士の輪を全国に広げていただけることを祈念する。
<2024年度JFPA思春期保健セミナー®開催予定>
来年度の思春期保健セミナーも、多彩な講師陣を迎え新たなテーマも数多く盛り込んで開催します。ぜひご期待ください!
・コースⅠ 2024年10月頃(オンデマンド)
・コースⅡ 2024年11月頃(オンデマンド)
・コースⅢ 2025年1月11~13日(千葉県成田市)