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ニュース・トピックス

一期一会 New Normal Peer 
~ピアの輪で若者たちを“誰一人取り残さない”未来を目指して~ 
第10回思春期ピアカウンセリング全国大会20周年記念大会inとちぎ ハイブリッド形式で開催

第837号

第10回 思春期ピアカウンセリング全国大会20周年記念大会inとちぎ ハイブリッド形式で開催

 9月17日(日)、栃木県下野市の自治医科大学にて第10回思春期ピアカウンセリング全国大会20周年記念大会inとちぎが現地と全国各地をオンラインでつないだハイブリッド形式で開催された(主催=自治医科大学ピアサークルJ☆STARS PEER、後援=本会、一般財団法人日本児童教育振興財団内日本性教育協会、特定非営利活動法人とちぎみらいwithピア、栃木県)。
 この大会は2年に1度、全国で思春期ピアカウンセリング活動を行っている思春期ピアカウンセラー®(ピアっ子)および認定講師、卒ピアらが一同に会し交流や研修を通して、仲間意識を育み、今後の活動への糧にすることを目的に開催される。
 今回は、「一期一会 New Normal Peer~ピアの輪で若者たちを“誰一人取り残さない”未来を目指して~」をテーマに全国12県のピアっ子88名(現地51名、オンライン37名)、認定講師26名(現地14名、うち養成研修生1名、オンライン12名)、卒ピア9名(現地6名、オンライン3名)と総勢123名が参加した。
 大会は、「あなたと私、ここが似ているね」のエクササイズによって初めて会う参加者のことを知るところから始まり、続いて行われた各県のピア活動紹介では、地域の特徴を生かしたピア活動の紹介を全国のピアっ子から行った。
 午後は、コロナ禍の高校時代に欲しかった支え、ニューノーマル時代に若者が求めるもの、どのようなピア活動ができるかをテーマに、現地参加者とオンライン参加者が一緒になり4~5名のグループで話し合うピアカフェが開催された。そして、最後に新たな試みとして「未来若者宣言」にて提言先ごとにグループを作り自己紹介。大会後もそのグループを通してつながり活動をすることになった。
 初めてのハイブリッド開催ということもあり、現地とオンライン参加者が相互交流し「つながる」ことができるかを思いに、全国のピアっ子とオンラインでの事前打ち合わせを繰り返し、入念なリハーサルを行っていた。その成果もあって、オンライン参加者も会場参加のピアっ子たちと変わらぬ交流・親交を深めて盛り上がっていた。
 ここでは記念大会を見事、成功に収めた今大会の実行員会メンバーらの声を届けたい。

“一体感”を目標に全国大会の企画や準備

 今回、第10回記念大会の開催県となったこと、それに携わることができることへのうれしさや誇りを感じました。一方で、コロナ禍でまともに活動することもできない中での企画、さらにハイブリッド方式という初めての試みに戸惑いや不安もありました。まずは開催県である私たち自身がどんな大会にしたいかを話し合いました。そして、全国のピアっ子のつながりを深め、ニューノーマルな生活に求められるピア活動についてみんなで考えられるような大会にしたいという思いを胸に、約1年前から動き出しました。動き出しが遅くはなってしまいましたが、企画段階からZoom会議には他県のピアっ子にも参加していただいたことで、より広い意見を取り入れながら企画していくことができました。ただ、学業との両立も難しくなかなか準備に取り掛かることもできず、本格的に準備を始めたのは開催の1か月半前でした。準備する中で、何よりも私たちの頭を悩ませたのは「どうしたらオンライン参加者も取り残さずに、会場と一体感を持って開催できるか」という点です。オンライン参加者に問いかけ発表してもらえるように工夫したり、対面とオンライン両方の参加マニュアルを作成したりなど、夜遅くまで集まって考えることもありました。さらに、会場のディスプレイにもこだわりました。どんなイメージで会場を飾りつけるのか、話し合いにたくさんの時間をかけました。最終的に作り上げたのは6色の虹をコンセプトにしたディスプレイです。この6色にはセクシュアリティのイメージを持たせており、この全国大会はどんな仲間も受け入れる場であるという意味や、思春期ピアカウンセラーとしてのピアっ子の集まりであるという意味を込めました。

会場内の装飾も全てピアっ子たちで行った
会場内の装飾も全てピアっ子たちで行った


“達成感”でいっぱいになった当日

 そして迎えた当日。直前まで不安な気持ちを抱えていましたが、これまでの準備が功を奏し、また多くの方の助力もいただいたことで、全てのプログラムを問題なく行うことができました。参加してくれた全国のピアっ子たちの笑顔や一生懸命話し合う姿を見たとき、悩みや困難がたくさんあった分、大好きな仲間や全国のみんなと過ごす有意義で素敵な時間を実感し、うれしさや達成感でいっぱいになりました。

会場・Zoomで交流する参加者たち
会場・Zoomで交流する参加者たち


今後の活動について

 無事に全国大会を終え、今後はJ☆STARS PEERとしての活動である中学校でのピアエデュケーションやエイズデーイベントなどを実施していくとともに、今回の大会でつながることのできた全国のピアっ子と協力し、若者宣言を作成していく予定です。若者を誰一人取り残さない―そんな未来を目指して、これからも私たちは活動していきます。

記念品について

 栃木県で全国ピアを開催するにあたり、デザインは本大会が20周年であることや栃木の魅力が伝わるようなものにしました。
 ポロシャツ・トートバッグのデザインでは、栃木について多くの人に知ってもらえるように栃木の有名なものを詰め込みました。缶バッジのデザインでは、栃木の名産品であるイチゴをモチーフにしました。また、ピアの優しい雰囲気を出すためリボンをハート型にし、暖かみのある色でまとめました。

J☆STARS PEERが作成した記念品
J☆STARS PEERが作成した記念品


自治医科大学ピアサークルJ☆STARS PEERについて

 私たちは、主に中学生や高校生など、思春期の若者を対象にピアカウンセリング・ピアエデュケーションを行っています。私たち思春期ピアカウンセラー®が仲間として寄り添い、心の整理がつくようにお手伝いしたり、自分や他人の大切さやライフラインについて一緒に考えたりしています。また、NPOとちぎみらいwithピアの学生会員として、女性のキャリア計画と家族計画について考える活動やエイズデーのイベントなど、地域での活動も行っています。



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