警察庁は3月10日、2021年中の少年非行等及び児童虐待の検挙等の状況、子どもの性被害の状況等の確定値を公表した。
それによると、児童相談所への児童虐待の通告児童数が10万8,059人人(前年度比1,068人増)、検挙件数が2,174件(前年比41件増)となり、ともに過去最多を更新した。検挙された事件のうち、加害者の割合では「実父」が最多の1,039人で、全体のおよそ半分を占めた。「実母」は568人であった。
相次ぐ児童虐待への対応を強化するため、警察庁は児童虐待危険度を48項目で判定する全国統一の「児童虐待危険度判定チェック票」の運用を開始している。チェック票などを用いて、児童虐待が疑われる事案の危険性・緊急性などの判断を行った上で、児相に通告または情報提供を行うなど関係機関と緊密に連携するとともに、事件化すべき事案については厳正な捜査を実施し、的確な事案対処を推進するとしている。
子どもの性被害については、SNS利用に起因した事件の被害児童数が1,812人(前年比7人減)で、高止まりの状況となっている。また、SNS利用による被害児童数が多いサイトの割合は「Twitter」(36.8%)が最多で、次いで「Instagram」(19.3%)、「Yay!」(6.2%)と続いた。
警察庁統計データより