警察庁が2月3日に発表した2021年の犯罪情勢統計(暫定値)によれば、児童虐待の疑いで児童相談所(児相)に通告された18歳未満の子どもは10万8,050人で、前年に比べ1.0%増であった。また、虐待事件での摘発は前年比1.7%増の2,170件でともに過去最多を更新した。
虐待通告の内訳は、子どもの目の前で家族に対して暴力を振るうなどの「面前DV(ドメスティック・バイオレンス)」や子どもに暴言を浴びせるなどの「心理的虐待」が8万299人(前年比2.4%増)で最も多く、全体の7割を占めた。次いで「身体的虐待」が1万9,185人(同1.4%減)、ネグレクト(育児放棄)などの「怠慢・拒否」が8,270人(同6.6%減)、「性的虐待」が296人(同0.3%増)だった。摘発の内訳では、「身体的虐待」が最多の1,762件(同0.3%増)で全体の8割であった。
児童虐待について同庁は「通告児童数、検挙(摘発)件数ともに増加傾向にある。このような家族等私的な関係の中で発生することが多い犯罪に対しては、その性質上犯行が潜在化しやすい傾向にあることを踏まえて対策に当たる必要がある」としている。
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