「じゃーん!新一万円券」
2021年9月1日、日本銀行はツイッター上にこの文言とともに、新紙幣の見本画像をアップしました。
国立印刷局は21年秋から新紙幣の印刷を始めており、24年度(令和6年度)上期をめどに流通させるとのことです。これにより紙幣のデザインは20年ぶりに刷新されることになります(2千円札は除く)。
新紙幣の表の肖像画は、1万円札が「日本の資本主義の父」と言われる実業家の渋沢栄一氏(大河ドラマにもなり注目されました)、5千円札が津田塾大学創設者の津田梅子氏、千円札が「近代医学の父」で細菌学者の北里柴三郎氏となるそうです。
個人的には、「『医の基本は予防にある』という信念のもと、実践的な研究で感染症予防・治療に関する数々の世界的業績をあげた日本の近代医学の父(北里大学北里研究所病院HPより抜粋)」である北里柴三郎氏が、紙幣のなかでも普段よく使う千円札の肖像画に採用されたことを大変うれしく思いました。
氏は研究所や大学での教育にも力を尽くし、野口英世や志賀潔といった弟子を育てました。体温計等のメーカー「テルモ」の創設発起人の一人であったそうですし、また抗寄生虫薬「イベルメクチン」などの開発で有名な2015年のノーベル賞受賞者である大村智博士も北里研究所出身であるなど、現在でもその影響力が感じられます。
図らずもこのコロナ禍によって、市民の「健康維持」「病気の予防」「未病」…といった健康への意識・関心は高まってきているように感じます。ぜひ「予防」にお金を使っていただきたいです。 (大野聡)