国際的な科学者チームが、ヒトの生涯にわたる1日当たりのエネルギー消費量について、世界29か国で調査を行ったところ(生後8日から95歳までの6,600人以上を調査)、エネルギー消費量は10代後半が最も高く、その後わずかに低下したのち60代までは一定の値を示していたとのことです。
これは今までの「中年太り」のイメ―ジと異なる興味深い結果だと言えます。30代、40代、50代の代謝はそれほど落ちないとなると、中年太りの原因には、食事・運動・睡眠などの生活習慣が大きく関係しているのでしょうか。
また、脂肪を除いた体重当たりでみると、最も高いエネルギー消費量を示したのは乳児期で、生後12か月の間に急上昇し、1歳でピーク(成人平均の1.5倍)を示しています。この時期に十分な食事・栄養を摂ることがやはり重要だと感じます。
今後は中年太りを代謝のせいにすることはできないのかもしれません。中年の筆者には、間もなく今年も健康診断がやってきます。 (大野聡)