日本産科婦人科学会(日産婦)などは8月14日、新型コロナウイルスワクチンについて、妊婦は妊娠時期を問わずワクチン接種をするよう推奨する声明を発表した。日産婦などが5月12日に発表した妊婦に対するワクチン接種に関する声明を、アメリカ疾病対策センター(CDC)などの最新の知見を踏まえて修正したもの。
これまでは、妊娠12週までは偶発的な胎児異常の発生との識別に関する混乱を招く恐れがあるため、ワクチン接種は避けるべきとしていた。
妊娠中、特に妊娠後期に新型コロナウイルスに感染した場合は特に重症化しやすいことを挙げ、感染が拡大している地域に住んでいたり、糖尿病、高血圧、気管支喘息などの基礎疾患を合併していたりする妊婦は接種をするよう促している。
ワクチンの副反応については、妊婦と一般の人に差はなく、また妊娠の異常(流産、早産など)についても打たなかった妊婦と同じであるとの報告を示した。あわせて、妊婦が感染する場合の約8割は、夫やパートナーからの感染であることから、妊婦の夫やパートナーもワクチン接種をするよう呼び掛けた。
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