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ニュース・トピックス

在宅時間長期化で受動喫煙増
―国がんアンケート調査

第809号

 国立がん研究センター(中釜斉理事長)は今年3月、20歳以上の男女2,000人(喫煙者1,000人、非喫煙者1,000人)を対象に、新型コロナウイルスとたばこに関するインターネット・アンケート調査を行い、このほど報告書を公表した。
 喫煙者のうち、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うステイホームや在宅勤務などによって喫煙本数や喫煙量が「増えている」と回答した者は18.0%で、「変わらない」69.6%、「減っている」11.4%、「(ほぼ)やめることができた」1.0%だった。
 「減っている」または「(ほぼ)やめることができた」と回答した者に対して、その最も大きな原因は何か質問したところ、「飲み会や会食などがなくなり、喫煙する機会が減ったため」が29.8%と最多で、「自宅では家族の目が気になるあるいは家族を受動喫煙から守りたいため」19.4%、「自宅では喫煙環境がないため」14.5%、「感染症による重篤化がこわいから」12.9%と続いた。
 また、非喫煙者に対する質問「ステイホームや在宅勤務などによって、同居人の喫煙による受動喫煙が増えているか」に対して「増えている」とした者は10.6%で、「変わらない」が19.3%、「減っている」は1.6%、「喫煙する同居人はいない」は68.5%だった。
 世界保健機関(WHO)は昨年初めと中頃に、喫煙者が新型コロナウイルスによる重篤な疾患と死亡を発症するリスクが高いことを示す科学的概要を発表しており、喫煙は、心血管疾患、がん、呼吸器疾患、糖尿病などの非感染性疾患の主要な危険因子でもあり、さらに、これらの持病をもって生活している人々は、新型コロナウイルスに対してより脆弱(ぜいじゃく)で、感染時には重症化しやすくなるとして、喫煙者に禁煙を推奨している。



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