品川ママの「ハブ空港」を目指す! スポーツ活動で子育てをもっと楽しく(熊木恵美さん/品川ダイエット部主宰、ママさんランナー)
本コーナーでは、地域でのつながりを大切にしながら子育て支援をしている方々のインタビュー記事をご覧にいれます! “わ”は、「輪」であったり、「和」であったり、「環」であったり…、また驚いたときの「ワ!」でもあったり…時にはみなさんをワッと驚かせるような事例も飛び出す楽しい記事をお届けします。
とも育てプロジェクトインタビュー第6回目はダイエット部代表の熊木恵美さん(以下、恵美さん)です。
品川生まれ品川育ち、このまま一生品川で活動したいと語る恵美さん。
元スポーツインストラクターの経験やランニング経験を生かしてママ向けの運動教室を開催中。恵美さんが目指す地域活動についてお話をお聞きしました。
ランニングに夢中になったきっかけは「結婚へ覚悟」!?
自身の妊娠・出産経験から「ダイエット部」を開催
――品川区で開催している「ママダイエット部」をはじめた経緯について教えてください
昔から運動は好きで、部活ではテニスをしていました。社会人になってから友達に頻繁に会えなくなり、一人の時間が増えたので、何か一人でできるかつコスパが良いスポーツを探しました。それがランニングを始めたきっかけです。
その後、結婚が決まった時に、私の中で「結婚生活はキツイもの!」という印象がなぜかあって、「フルマラソンを走り切ったら結婚生活も頑張れるはず!」と思いつき、結婚記念に一人でホノルルマラソンに参加しました。結果、意外にフルマラソンがきつくなく…ここからランニングが大好きになりました。
ランイベントのペースメーカー(先頭を走る係)として活動し、2017年名古屋ウィメンズマラソンではフルマラソンのペースメーカーを務めました。とてもやりがいがあり、ランニングは一生続けたいと思えるぐらいの趣味になりました。
その後、妊娠出産をしたのですが、産後あるあるの体重戻らない問題に直面しました。
「体重落ちないので走りにもキレがないし、ランニングウエア姿が好きになれない…」
その時もまだペースメーカーチームに在籍していたので、こんな状態でいることに申し訳ない気分でした。
ランニングが好きな理由はただ単に走ることだけではなく、ラン仲間たちの存在も大きい。なので、このつながりを続けたいという思いが大きく「ダイエット」で体型を戻して、ランナーとして復活しました。
この産後のダイエット体験が現在の活動「ママダイエット部」につながっています。
――ママダイエット部はどんなことをしていますか?
生後2か月以降の赤ちゃんと一緒にママのダイエットのためのトレーニングなど、親子でもできるトレーニングを取り入れています。月2回の対面レッスン、オンラインでの定期報告会、3か月の食事報告などパッケージ化しています。
名称は「ダイエット部」ですが、目的が痩せることでなくても参加はできます。運動不足が気になっている方、筋力を上げたい、子育てを楽しむために体を丈夫にしたい、子どもが保育園からもらってくる病気にうつされてばかりなので免疫アップのために運動したい…などなど。
一人では難しい生活習慣の改善や運動習慣を付けることを「ママ仲間と一緒に!」で頑張る取り組みがママダイエット部です。
私は、ママ全員に痩せてほしいとは思っていません。妊娠して、出産して、子育てして…生きているだけで大変な時期です。健康でその状態で問題なければそのままでいい。ただ、産後の自分の身体やコンディションに何か困っているなら、ぜひ「ダイエット部」に参加してほしいです。
私自身も「また走りたい」という目的があったからこそ減量に成功できたと思っています。この体験談やランナー経験を駆使して目標設定から実行・継続までフルでサポートします。
ダイエット部、ランニングイベントを通して
「“つながる”が楽しい」を実感してほしい
――ランニングについてママになってから変わったことは何かありますか?
たくさんあります。まずはママさんランナーのすごさを実感したこと。「ママでも(子育てをしていても)このタイムを出せるんだ!」と感動しています。ママだからこそ感じるラン時間もあります。以前は自分のための時間がたくさんありダラダラ走っていることもありましたが、今は、時間にタイムリミットがある。1回1回のラン時間を大切にすることができています。長距離を走りながら「こんな走れる時間があって幸せ」と感じたりもしています。
あとはランニングで知り合えた仲間たちの存在も大きいです。ママ友ランナーができるのもうれしいし、ライフスタイルが全く違う方と知り合えるのも楽しい。
スポーツ好きの集まりですから、別のアクティブイベント情報を得られることも。子育て以外にも自分の場所を持つことのありがたさも感じています。
品川ママの「仁川(インチョン)空港」になりたい!
地域密着型で「エリアを利用したイベント」や「ママのためになる情報に会える場」をつくる
――将来の夢・やりたいことはありますか?
私は品川生まれ品川育ちなので、人生のほとんどを品川にいます。たくさんの地域情報を知っていると思っていましたが、意外に知らないことも多いことに気付きました。
旧東海道ってこんなお寺があるんだ、こんな公園があるんだ、こんなサポートもやっていたなどなど。
そしてどんどんこの地域を好きになっていき、今のところ一生品川に居続ける予定です(笑)
また、品川の子育て情報を聞くたびに「みんなコレを知っていればいいのに」と思います。
品川をメインに活動していると自然と子育てお得情報が集まってきます。
これは自分の子育てにもかなり役立っています。
ランニング仲間と話しているときに、ランニングに関する情報をたくさんもっている人を「●●さんはランニング界の仁川(インチョン)空港※だよ!」というのを聞いて、私は品川のママたちの間で「品川ママの仁川空港になりたい!」と思いました。
品川で子育てしている人に、「恵美さんとつながっていればお得かも!」と思われる存在を目指していきます。
品川区でチャリティランニングイベントもやってみたいとずっと思っていました。
そして、「ママチャリティランイベント」と題して、親子向けのランイベント第1回目を2月に開催しました。
2~5歳の子どもも参加してくれて楽しいイベントになりました。途中、クイズやドングリ拾いタイムなど、ただ走るだけではなく「楽しく」を意識した内容でした。評判だったので定期的に開催します。
※仁川空港=ハブ空港:航空ネットワークの中核となる韓国の空港のこと。(この人に相談したらいろんな情報につながるということを仲間内にほめ合いながら例えていたとのことです)
チャリティランにした理由は、速さを求める走りではなく誰かのためになるものにしたい、子どもにかっこいい背中を見せたいという想いが根底にあったのからです。参加費の一部を小児がん患者支援団体に寄付するチャリティ形式にしました。
今回は小児がんでしたが、乳がんや子宮頸がんなど、ママ世代に知っておいていただきたい病気や健康に関するテーマを組み込むことで、走る健康+健康に関する情報を知る…そんな価値あるランも目指せると考えています。
皆さま、品川のママ活・親子ランイベントをもっと充実させますので、楽しみに待っていてくださいね。
プロフィール
熊木恵美(くまきめぐみ)さん品川ダイエット部・品ママチャリティラン主宰、ママさんランナー
https://www.instagram.com/megchan_shinagawa/
品川区生まれ品川区育ち品川区で子育て真っ最中の2児の母
約5年間フィットネスジム勤務。
某スポーツメーカーのランニングチームでランイベントのペースメーカーとして活動し、2017年名古屋ウィメンズマラソンではフルマラソンのペースメーカーを務める。親子で運動できる楽しさを伝えたいと思いベビトレヨガインストラクターの資格も取得。自身の産後ダイエットの経験を活かし「ママダイエット部」を子育てサロンMother Nature's Son(マザネ)などで実施。ランニングイベントにも力を入れている。
取材・文:大井 美深(おおい みゆき)
大学院で機能性食品素材の研究を経て、医療・ヘルスケア分野で情報サイトの企画・運用、広報業務を担当する。記念日を利用した公募企画、乳がん・子宮頸がんなどの患者支援団体との協力実績多数。エンターテインメントとヘルスケア情報配信のコラボレーションなどを得意とし、ヘルスリテラシーの向上に貢献する活動を幅広く行う。
※「マルトリ予防®」「とも育て®」は福井大学の登録商標です。