ティーペック(株)広報 大井美深」
第3回 電話健康相談の日「電話健康相談のススメ」募集企画
おすすめ利用方法を募集してイラストにしました!
イベント、催し物の企画をしたい…と思っても、いざ始めようとするとなかなか難しいモノ。 本連載では、さまざまな企画を立て、運営してきたティーペック株式会社の広報 大井さんに、企画のコツやテクニックをお伝えいただきます。新しいことを始めたいときのヒントになる情報が満載です。ぜひお役立てください。
こんにちは。ティーペック(株)広報の大井です。 今回は、電話健康相談のおすすめ事例を一般公募した「電話健康相談のススメ」企画についてご紹介したいと思います。
「電話健康相談の日」とは
ティーペックでは、年中無休で医師や看護師に相談ができる「24時間電話健康相談」を提供しています。医療機関受診の判断に迷ったとき、病院探し、応急処置の方法が知りたいときや、健康診断の結果の見方を知りたいときなど、健康に関することは何でも相談ができます。
当社は1989年から24時間電話健康相談サービスを開始しました。この30年以上の間で、大地震などの災害もたくさんありましたが一度も止まることなく継続している主力サービスです。
昨今では、インターネットで簡単に医療・ヘルスケアの情報にアクセスできます。 ただし、情報が多く、混乱したり、さらに悩んでしまったりすることも。「情報を簡単に検索できること」と「正しい情報にたどり着けること」はイコールではありません。実際に、電話健康相談を利用して頂いた方が早いこともあり、多くの人に選択肢の一つとして知っておいてほしい情報収集の手段です。
もっと電話健康相談を知ってほしいという想いから10月1日の「電話健康相談の日」を制定しました。10月1日は、日本で初めて電話健康相談サービスがスタートした日です※。 (※当社調べでは、日本ではじめて24時間電話健康相談サービスをはじめた会社はティーペックです)
電話健康相談ってどんなときに使えばいいんだろう?
おすすめを一般公募してみた「電話健康相談のススメ」募集企画
心身のお悩みなら何でも相談できる電話健康相談ですが、「なんでも相談できる」は範囲が広く、ピンと来ない方もいます。自分にも役立つサービスであることを認識してもらうためには、事例などを示してあげる必要があります。
電話健康相談もおすすめ利用方法を紹介する必要がありました。このおすすめ方法は既存のデータから、社内で考えることも可能なのですが、一般の方の意見を聞いてみようと思い企画を進めたのが「電話健康相談のススメ」募集企画です。
<本企画を立ち上げる際のポイント>
・応募方法はWEB、SNS、郵送のどれでもOK!
・間口を広げる魔法の言葉 「電話健康相談の利用の有無に関わらず、誰でも応募できます」
→事例を思いつけば誰でも応募できるようにしました。考えることで、ご本人も「こんなときに使ってみよう」と利用のきっかけにしてほしいという期待もこもっています。
・入賞作はイラストにします
→公募企画で入選したときに、結果をSNSでシェアする方が多くいます。シェアする際に、必要なのが画像などのコンテンツです。文字だけでSNS投稿するよりも、URLをつけるか、何かしら写真をつけて投稿するのが一般的です。特に、若い世代に人気のインスタグラムは写真が1枚以上ないと投稿自体ができません。そこで、入選作品はギフトカードプレゼントの他にイラスト化しました。
入賞作品のイラストは当社の公式SNSの投稿に使えたり、社内資料や研修資料で利用事例のイラストとしてそのまま利用できるのでコンテンツの利用効率がとてもいいです。
[ココが重要!]イラストコンテンツの強さ
イラストや漫画などはとても健康啓発に合っているコンテンツだと思います。医療ヘルスケア情報は難しいことが多く、病名や症状など健康な時はあまり興味がないこともあり、なかなか文字では読んでもらえません。イラストや漫画は、パッとみるだけで記憶に残る、すぐ頭に入る、内容が和らぐなど見る側にフレンドリーなコンテンツです。動画もコンテンツとして良いですが、費用や手間を比較すると、健康無関心層にアプローチをかけるにはイラストや漫画の方がいいと感じています。
入賞作品をいくつか見てみましょう!
いろんな利用方法ができる、電話健康相談の可能性を改めて実感
「夫の体調管理をしたい時」 ななな(37歳 女性 大阪府)
我が家の夫は倒れるまで病院に行かないタイプです。足がピリピリすると言っていたので私が電話健康相談しました。結果、帯状疱疹でした。受診も含め適切なアドバイスをいただけたおかげですぐに対処することができました!
これは、具体的な利用方法でした。確かに、男性よりも女性の方が電話健康相談へのハードルが低い印象があります。家族の相談となると母親が子供についての相談をすることが事例として思いつきますが、このように妻が夫の相談をするのも良い利用方法だと思います。
「がんに罹患した親戚のサポート時」 かよこ(32歳 女性 静岡県)
先日がんで闘病していた叔母を看取りました。地方出身で近くにいるのが姪の私だったので1年弱のサポートでした。親子ではないのでお互いが我慢したり、遠慮したり…この関係の介護の限界を正直感じました。ネットにたくさんある体験談には叔母×姪はなく、気持ちのやり場がなく困りました。そんなとき電話健康相談を使いたかったです。
何か悩みがあるとき、自分と同じ状況の体験談を探す傾向があると思います。ただし、かよこさんのように、あまり体験談のない場合もあります。がんの看取りは、サポートする側のこころのケアも大切です。電話健康相談ではメンタル相談もできますので、ぜひ利用していただきたいと思った事例です。
「初めての症状(ギックリ腰)の時」 あつおさん(30歳 男性 広島県)
朝、いつも通り身支度をしていた時に、床に転がりうずくまっていたのですが、なんとかスマホに手が届き、電話健康相談しました。
症状を伝えるとギックリ腰の可能性が高いとのことで、楽な姿勢や応急処置など具体的なアドバイスもいただけました。最初は何かの病気かとビックリしましたが、ギックリ腰とわかり気持ちも落ち着きましたし、その後の対応も教わったのでとても役に立ちました。
いつ、どんな健康トラブルが起こるかわかりません。あつおさんのように初めてのぎっくり腰などのときも、電話健康相談は有効だと思います。電話健康相談では「診断」はできませんが、どのような病気やケガの可能性があるか、対処の正しい方法をお伝えすることができるので、突然の健康トラブルにも利用していただけます。スマホにあらかじめ電話番号登録やブックマークをしていると安心ですね。
その他、妊娠しているのに気付かず薬を飲んでしまったとき、引っ越し直後の土地勘がない場所での病院探しなどがありました。
全入賞作品はこちらからご覧ください
≫<10月1日は電話健康相談の日>電話健康相談のススメキャンペーン結果発表
もう少し企画を発展させて…インタビューまでつながることも!
ちなみに、入選者への連絡は、基本メールにて通知します。SNSの場合はDM(ダイレクトメッセージ)で一度メールアドレスをお聞きしてメールを送っています。 事務的なフローは下記のようなイメージです。
(1)入賞のお知らせメールをBCCで送る
→この際、住所などの返信のお願いの文面と、返信〆切を書く
(2)返信を取りまとめて、受け取りの連絡をする
(3)期日までに返信がない場合はリマインドメール
(1)は一斉メールですが、(2)は個別に返信します。個別にせずに締切り後の後にサンクスメールとして一斉メールでも良いのですが、個人メールにも理由があります。
今回、自分の応募作品は大きく分けると、自分で考えた電話健康相談の利用方法と、過去に利用したことある方が「こんなときに使って助かった!」という2つがあります。
後者の電話健康相談の利用経験がある方の中で、感想をもっと詳しく聞いてみたいと思ったときに、(2)のメールでインタビューが可能かどうかをお伺いします。
今回、2名の方にインタビューを依頼し、承諾していただきました。 その内容をご紹介します。
■応募作品からインタビューの事例①子宮頸がんが見つかった時に電話健康相談を利用
「病気の告知後にいったん立ち止まる時」 オレンジ(36歳 女性 千葉県)
人間ドックで子宮頸がんが見つかったとき、紹介された病院でいいか迷いました。専門性、施設やアクセスなど含め、自分で選定したほうが良いのではと思い電話健康相談を利用しました。丁寧で安心感のある声と対応で最後まできちんとお話することができました。結果、納得のいく選択ができました。相談して良かったです。
この内容をもとにしてインタビューを行い、下記の記事が完成しました。子宮頸がん発覚からその後、気持ちの変化やがん経験後の仕事観の変化など、とても参考になる内容です。
全文はこちら
≫35歳働き盛りに子宮頸がん告知~保険営業職ユミさんの体験談~
■応募作品からインタビューの事例②子育てで電話健康相談をフル活用
「各ライフステージで利用しています」 sana(35歳 女性 神奈川県)
子供の出産以来、医療の正確な情報を即時に求める機会が各段に増えました。親は子供の可愛さに情報の取捨選択に恣意的になりがち。そんなときほど医療スタッフからの冷静なアドバイスが得られる電話相談サービスは役立ちます。今後も電話健康相談は私たち家族にとってのインフラになり続けるでしょう。
この内容をもとにしてインタビューを行い、下記の記事が完成しました。素敵なお写真も提供いただきました。
全文はこちら
≫働く私と家族のためのティーペックサービス【ご利用者インタビュー】
このように、公募企画で募集した数行のコンテンツから、貴重なサービス利用体験談記事が誕生しました。 この記事は、当社のオウンドメディア内で紹介し、好評をいただいています。
偶然にも、このお二人は当社の24時間電話健康相談の利用者でした。電話相談を受けるヘルスカウンセラーは相談者のその後がどうなったかわからないため、このようなインタビューは、社内のヘルスカウンセラーのモチベーションアップや参考にもなる貴重な情報です。
今回の企画は、「どんなときに電話健康相談は役立ちますか?」と、一般生活者に直接聞けたこと、その中で実際の利用者さんに会えてインタビュー記事という形で感想を聞けたことが成功ポイントだと思っています。
思い込みなしで一般の意見を聞けることが公募企画のいいところだと思います。
どうしても同じ業界、社内にいると偏りも出てきてしまいませんか?あと、おすすめの方法や事例を社内のみで考えるとどうしても多少のバイアスがかかってしまうと思います。そんな時は、初心に戻るためにも一般生活者に投げかけてしまうのも方法だと思います。
どうしても、固くなりがちな、文字だけになりがちな健康啓発。漫画やイラストコンテンツを活用してみたり、一般生活者に意見を求めたりして、プライベート時間を使っても参加したい、読んでみたい・見てみたい企画とコンテンツ作成を目指しましょう。
【著者】大井美深(おおい・みゆき)
機能性食品素材の研究を経て、医療・健康情報の会社で情報サイトの運営、企画、広報を担当。
2019年からティーペック株式会社の広報担当として在籍。記念日を利用したPRのほか、乳がん患者支援団体との協力、エンターテインメントとヘルスケア情報のコラボ
レーションなど幅広い活動も行う。
【ティーペック株式会社とは?】(HPはコチラ:https://www.t-pec.co.jp/)
1989年から24時間健康相談など健康サービスを提供している会社。日本最大級のメディカルコンタクトセンターを所有。生命保険会社、企業、健保、自治体向けに健康・メンタル相談、セカンドオピニオン手配サービス、ハラスメント総合プログラム、ストレスチェックなどニーズに合わせたサービスを展開中。