講師からメッセージ!
北村邦夫(受胎調節実地指導員認定講習会 コースリーダー/本会会長)
今回は、受胎調節実地指導員認定講習会コースリーダーである本会会長 北村邦夫からのメッセージです。
この資格の意義や、本講習会の魅力をご紹介させていただきます。
記事の最後にはちょっとしたお遊びも入れさせていただきました。ぜひご覧ください!
北村邦夫(きたむら くにお)
一般社団法人日本家族計画協会会長。本講習会ではコースリーダーを務める。
1951年、群馬県渋川市生まれ。自治医科大学医学部を一期生として卒業。
1988年4月より日本家族計画協会クリニック所長。
その後、本会理事長、家族計画研究センター所長等を経て、現在に至る。
Q1 本会主催の認定講習会が今年も開催されますが、受講生・本サイト読者の皆さんに向けて一言お願いします。
保健師・助産師・看護師の皆さん、皆さんの仕事をさらにスキルアップさせるために受胎調節実地指導員認定講習会を活用しませんか?
実は、国が法律に基づいた資格者の養成を民間団体に委ねているのは、僕が知る限りでは「母体保護法指定医」と「受胎調節実地指導員」だけ。日本家族計画協会では、1952年に受胎調節実地指導員制度が発足し、資格取得のための認定講習会が始まるや率先してその役割を果たして参りました。
これまでに資格を取得した方は1万人を超えており、全国各地からご活躍されている報告が届いています。
本会が主催する認定講習会のプログラムをご覧いただきますとご理解いただけるとは思われますが、当該領域でわが国をリードしておられる第一級の講師陣を集めたものとなっています。
皆さんも、受胎調節実地指導員の資格を取得してSRHR(性と生殖に関する健康と権利)の自他共に認めるエキスパートになりませんか。
Q2 SRHRをめぐる状況がめまぐるしく変わっている中、受講生の方々には、学んだこと (資格)をどのようなことに活用してほしいと考えていますか?
看護職としての資格と同様、受胎調節実地指導員についても、その資格を生かすも殺すも、あなた自身の力量にかかっていることは言うまでもありません。受胎調節実地指導とは、本来、ペッサリー指導を想定したものですが、時代の要請に応えるために、その役割と期待は大きく変わってきています。日本看護協会が2009年に「受胎調節実地指導員」の呼称を「リプロヘルス・サポーター」に決定したことからもうかがい知ることができます。本会もこのような動きを受けて、認定講習会のプログラムを変更することを余儀なくされました。
法律によって講習時間は実習10時間を含む40時間と定められています。これほどの時間をかけて学ぶ機会は決して多くはないでしょう。学校現場で行う性教育、地域住民を対象とした健康教育、診療現場での患者指導など、学びの成果を発揮する機会は多々あります。
Q3 受胎調節実地指導員の資格ですが、少子化が進行する今日に必要でしょうか?
日本家族計画協会の名刺をお渡しするたびに、「少子化時代に家族計画という名称は馴染まないのではないか」と指摘されることが少なくありません。しかし、そうでしょうか?
近年、児童虐待が大きな社会問題となっています。毎年、社会保障審議会が「子ども虐待による死亡事例等の検証結果について」の報告をしていますが、第6次~第10次報告では、0か月(生まれて1か月までの)虐待死亡事例の41.2%、日齢0日(生まれたその日)の死亡事例の71.3%が「計画外の妊娠・意図しない妊娠」であったと報告しています。
受胎調節実地指導員の資格を取得した後にあなたが行う指導は、子どもを産まないことではなく、「生まれてくる子はみな待ち望まれて生まれてくる子(Every Child a Wanted Child)」を実現すること。ひいては、児童虐待予防につながるのだとご認識ください。
――有り難うございました!
インタビューのおまけ(北村より)
さて、ここでちょっとしたお遊びも紹介しましょう♪
「受胎調節実地指導員の魅力とは」と入力してChatGPTに聞いてみました。
受胎調節実地指導員の魅力は多岐にわたります。受胎調節(または家族計画)実地指導員は、性教育、避妊法、妊娠ケア、性感染症の予防など、生殖に関連する重要な情報を提供する専門家です。
以下は、その魅力のいくつかのポイントです:
1.健康への貢献: 受胎調節実地指導員は、個人やコミュニティの健康をサポートし、家族計画による望まない妊娠や性感染症の予防に貢献します。健康的な生活を促進する重要な役割を果たしています。
2.教育と情報提供: 受胎調節実地指導員は、避妊法や妊娠ケアに関する正確な情報を提供することで、人々が自らの生殖に関する選択をよりよく理解できるようにサポートします。性教育を通じて、より良い意思決定をする手助けをします。
3.健全な性生活の促進: 実地指導員は性に関する健全な理解を促進します。性生活において自己のニーズやパートナーのニーズを理解し、安全かつ健康的な関係を築くためのアドバイスを提供します。
4.人間関係の向上: 家族計画は、家庭内のコミュニケーションを改善し、家族の計画的な成長をサポートします。これにより、パートナーや家族との良好な関係を築く手助けをすることになります。
5.専門知識の習得: 受胎調節実地指導員としての役割は専門的であり、医学的・心理学的知識やカウンセリング技巧を学びます。自己啓発が進み、人間関係における問題解決能力が高まります。
6.社会貢献: 受胎調節実地指導員は、社会全体に対して貢献することができる専門職です。特に発展途上国や社会的に弱い立場の人々に対して、家族計画の重要性を伝えることで、彼らの生活を改善する助けとなります。
以上のような点から、受胎調節実地指導員の職業は、個人的な充実感と社会的な意義を持つ魅力的な選択と言えるでしょう。