妊娠中から考える お産のあとの あなたと赤ちゃんの健康
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① 身体発育や栄養の状態を②授乳について確認しましょう③粉ミルクのつくり方④ はちみつを与えるのは1歳を過ぎてからにしましょう。⑤離乳について⑥離乳への移行⑦離乳の進め方の目安乳幼児期のこどものからだつきは、成長とともに変化し、個人差や栄養法による違いが大きいです。お子さんの身長や体重の値を定期的に身体発育曲線のグラフに記入して、身体発育や栄養の状態を見ましょう。赤ちゃんの栄養は母乳が基本です。特に初乳は、赤ちゃんを病気から守ってくれる成分が多く含まれています。お母さん自身の体質や病気などの影響で母乳を与えられないとき、また、お母さんの仕事の都合によっては、粉ミルクや乳児用液体ミルクを活用しましょう。飲む量は赤ちゃんによって個人差があるので、むりに飲ませることはしないでください。よろこんで飲み、体重が順調に増えているのなら心配ありません。授乳に関することなどで心配なことがあるときは、出産した医療機関の助産師などに相談しましょう。粉ミルクのつくり方は、製品によってきめられたとおりの濃さに溶かすことが大切です。井戸水やわき水は、雑菌によって赤ちゃんが体調をくずすことがあります。赤ちゃんの粉ミルクや水分補給には、水道水、水質基準の検査に合格した井戸水や、ミルク調製用の密封容器に入った水などを使いましょう。粉ミルクの調乳の前には必ず手を洗い、一度沸騰させた70℃以上のお湯で粉ミルクを溶かし、充分に冷まして体温ぐらいになっていることを確認してから飲ませるようにしましょう。飲み残しや調乳後2時間以上たったミルクは必ず捨てましょう。はちみつは、乳児ボツリヌス症を引き起こすリスクがあるため、1歳を過ぎるまでは与えないようにしましょう。母乳、粉ミルクや乳児用液体ミルクだけをとっていた赤ちゃんに、なめらかにすりつぶした状態の食物を与えはじめ、次第に食物の固さと量、種類をふやしていくことを離乳といいます。なめらかにすりつぶした食物を与えはじめるのは、5〜6か月頃が適当です。なお、離乳開始前の乳児に果汁を与えることについて栄養学的な意義は認められていません。また、スプーンなどの使用は、通常生後5〜7か月頃にかけて哺乳反射が減弱、消失していく過程でスプーンが口に入ることも受け入れられていくので、離乳の開始以降でよいです。離乳を段階的にすすめることで、しっかりかむ力や飲み込む力が発達します。9〜10か月頃になると、手づかみ食べが始まります。手づかみ食べにより、自分で食べる練習になるとともに自分で食べる意欲が育ちます。こどもが乳汁を必要としなくなる時期は、こどもの成長や発達、離乳の進行の程度や家庭環境によって個人差があります。乳汁を終了する時期を決めることは難しいことから、いつまで授乳を継続するかについては、お子さんの状態や自らの状態により判断しましょう。こどもの発育、発達の状況にあわせて離乳をすすめましょう。また、生活リズムを身につけ、食べる楽しさを体験していくことができるよう乳幼児期の栄養           ■■■■CONTENTS■■■■① 身体発育や栄養の︎状態を確認しましょう ② 授乳について③粉ミルクの︎つくり方④ はちみつを与えるの︎は1歳を過ぎてからにしましょう。⑤離乳について⑥ 離乳への︎移行⑦離乳の︎進め方の︎目安⑧ 離乳の︎完了⑨幼児期の︎食生活44

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