妊娠中から考える お産のあとの あなたと赤ちゃんの健康
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⑤ たばこ・お酒の害から赤ちゃ③妊娠中のリスクについて④妊娠中の歯・口腔の健康管理んを守りましょう⑥妊娠中の感染症予防について⑦ 妊婦健康診査で肝炎ウイルス検査の結果が陽性であった方下記の項目に当てはまるものがある方は、一般に妊娠中や出産時に異常(病気)を起こすリスクが高いとされています。心配なことがある場合には、医療機関などに相談しましょう。若年(20歳未満)、高年(35歳以上)、低身長(150㎝未満)、肥満(BMI25以上)、飲酒、喫煙、多胎、不妊治療での妊娠、糖尿病・腎臓病などの病気がある、過去の妊娠・分■で問題があった妊娠中はホルモンバランスや食生活の変化、つわりなどの体調の変化で丁寧な歯みがきが難しくなるため、歯周炎やむし歯が発生または進行することがあります。妊娠期間中は、日常の口腔ケアに加えて歯科健康診断や歯科受診により口の中の環境を整え、必要があれば妊娠安定期(概ね4〜8か月)に歯科治療を行いましょう。口の中の環境が悪いと生まれてくる赤ちゃんに影響が出ることもあります。妊娠中の喫煙は、切迫早産、前期破水、常位胎盤早期剥離のリスクを高め、胎児の発育に悪影響を与えます。妊婦や赤ちゃんのそばでの喫煙は乳幼児突然死症候群(SIDS)と関係することが知られています。妊婦自身の禁煙はもちろんのこと、お父さんなど周囲の人も、妊婦や赤ちゃんのそばで喫煙してはいけません。出産後に喫煙を再開してしまうお母さんもいます。出産後もお母さん自身やお子さんのために、たばこは控えましょう。また、アルコールも胎児の発育(特に脳)に悪影響を与えます。妊娠中は、全期間を通じて飲酒をやめましょう。出産後も授乳中は飲酒を控えましょう。妊娠中は、免疫力が低下して感染症にかかりやすくなっています。妊娠中は赤ちゃんへの影響も考えて有効な薬が使えないことがあります。日頃から手洗い、うがいなど感染予防に努めましょう。何らかの微生物(細菌、ウイルスなど)がお母さんから赤ちゃんに感染し、まれに赤ちゃんに影響が起きることがあります。妊婦健康診査では、感染症の有無を調べることができるものもあり、治療を受けることで赤ちゃんへの感染を防ぐことができるものもあるのできちんと受診しましょう。また、生活上の注意で防げる母子 ※※ 妊娠中の食事の注意点については「妊娠中※ 赤ちゃんとお母さんの感染予防感染症があります。サイトメガロウイルスやトキソプラズマ原虫の感染予防のため、子どものだ液や尿に触れた後は、よく手を洗い、食事に注意しましょう。HBs抗原が陽性(+)であった場合は、B型肝炎ウイルスに感染しています。また、HCV抗体が陽性(+)であった場合は、C型肝炎ウイルスに感染しています。いずれも、自覚症状がないまま、将来、肝炎や肝硬変、肝がんになる可能性があります。必ず受診し、精密検査を受けましょう。初回精密検査や定期検査、肝炎の治療の費用助成を受けられる場合があります。お住まいの都道府県や、肝疾患相談・支援センターへご相談ください。厚生労働省のHPでも費用助成の詳細を掲載しています。の食中毒予防について」をよくお読みください母子感染(国立感染症研究所)対策 (日本産科婦人科学会等)※ ウイルス性肝炎患者等の重症化予防推進事業(厚生労働省)※肝疾患相談・支援センター (国立国際医療研究センター)            へ    29

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