妊娠中から考える お産のあとの あなたと赤ちゃんの健康
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医師の診断が必要な新生児の注意信号・ 37.5度以上の体温が続くとき・ チアノーゼ(唇、皮膚が紫色になること)があるとき(首がねじれた状態で寝ていたり強く泣いた後などに一時的に起こることもある)・ 強い黄疸が見られるとき・ お乳を毎日のように吐くとき・ 毎日の下痢・ 3日以上続く便秘・ おへそ、皮膚のただれがひどいとき・ その他、泣き声がおかしい、元気がない、手足を動かすと激しく泣くなど赤ちゃんの育ち生後28日未満の赤ちゃんを新生児といいます。生まれたばかりの赤ちゃんは、外界の環境に慣れようと体の中で大きな変化が起こっています。しかしまだ赤ちゃんの抵抗力は弱いので、その特徴を知って、正しい知識と大きな愛情で適切なケアを心掛けましょう。●体重と身長赤ちゃんは生後4〜5日に一時的に体重が約10%減る生理的体重減少が起こります。これは摂取水分より尿などの排出水分が多いためなので心配はありません。生後約1週間で出生時の体重に戻ります。●呼吸と脈拍呼吸数は1分間に42〜45回、脈拍は120〜140回程度あります。呼吸も脈拍も、泣いたり授乳などのちょっとしたことで速まります。●体温赤ちゃんの体温は36・5〜えても心配いりません。新生児は体温調節機能が未熟なので、周りの温度が上がれば体温も上がり、周りの温度が下がれば体温も下がります。赤ちゃんが気持ちよく過ごせるように、部屋の温度や衣服、布団で調整してあげましょう。●新生児特有の症状産道を通ってきたため頭が変形していることがありますが、数日で治ります。生後2〜3日は頭にこぶができていることがありますが、産道を通るときにできたものなので、多くは数週間で自然に消えます。生後3〜4日たつと、皮膚が黄色くなる新生児黄■疸■が起こりますが、1〜2週間で自然に消えます。また、皮膚が剝がれていても1週間程度できれいになります。●新生児の反射機能唇を刺激すると吸うような動きをしたり、口の周りを刺激すると追い掛ける動作を見せたり、顔を急に右に向けると右の手足、左に向けると左の手足を伸ばします。モロー反射といって、音や光の刺激でびくっと手足を伸ばして震わせることもあります。これらはいずれも、赤ちゃん特有の反応で、正常な動きです。新生児の特徴37度くらいですが、37度を超     •■■••新生児の反射運動足の握り反射足の裏に刺激を与えると、股と膝を曲げ、足を引き付けます。自動歩行運動脇の下を支え、上半身を前傾すると歩こうとします。手の握り反射手のひらに物が触れると握り締めます。モロー反射光や音の刺激を与えると、両手を広げて震えるような動作をします。吸い付き反射唇の周りに何かが触れると吸い付こうとします。これはママの乳房を求める原始反射です。23

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