妊娠中から考える お産のあとの あなたと赤ちゃんの健康
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な〜産ん後にでつもいて〜Q&A産後の月経が始まる時期には個人差がありますが、産後2か月からの月経は、時期として相当に早い方です。産後早い時期の出血は、月経ではなく卵膜や胎盤の一部が子宮の中に残っていたために起こる異常出血の可能性があります。産後の健診後も続く場合は、産婦人科医に相談してください。出産後、初めてのセックスまず産後の定期健診を受け、経過が順調であることを確認してください。おおむね出産から4〜6週間後なら可能ですが、心配な方は産婦人科医に相談してください。産後まだ月経が始まっていなくても、よく母乳が出ていても、いつ排卵が起こるか分かりません。まだ次の子どもを望まない場合は、産後に適した方法(12ページ参照)で避妊しましょう。パートナーと二人で過ごす時間をつくったり、何気ないスキンシップから始めてみてはいかがでしょうか。相手への思いやりが大切です。Q AQ AQ AQ AAQAQAQ 個人やカップルによって、さまざまな考え方があっていいのですが、ママとパパという関係とともに、女と男としての関係を保てるということは、より幸せなことかもしれません。出産の状況などで、一時的に腟が緩くなることがありますが、時間とともに回復します。気になる方は、産さ褥体操(5ページ参照)を試してみましょう。セックスで傷が完全に開いてしまうことはほとんどありませんが、縫合部分から血がにじんだり、傷痕が引きつることはあり、時間とともになくなります。産後の性器の潤い不足による性交痛には、リューブゼリー(潤滑ゼリー)を使うのも一つの方法です。薬局やドラッグストア、ネットショップなどで購入できます。リューブゼリー(潤滑ゼリー)がお薦めです。粘膜に対して安全性が高く、簡単に洗い流せます。ボディー用ローションは、粘膜への塗布に向かないものや、滑りが強過ぎて性感を損ねるもの、水で洗い流しにくい成分のものがほとんどです。避妊効果の点で最も優れているのはIUSやピルで、次いで銅付加IUDです。IUDやIUSは産後6週以降であれば装着可能ですが、ピルは授乳中は産後6か月間は使用しない方が無難です。産後しばらくはコンドームを使用して、その後は医師や受胎調節実地指導員に相談してください。受胎調節実地指導員とは、母体保護法で家族計画・受胎調節の指導を認められている者で、保健所や市町村役場・病院の保健師、助産師の多くがこの資格を持っています。生殖能力に異常がなく健康なカップルが、全く避妊をせずに性生活を続ければ、1年間で約85%の確率で妊娠します。そのため、「避妊せずに性生活を続けていても1年間妊娠しない場合」を不妊症といいます。性感染症は性行為、あるいは口腔性交などを通じて感染する病気です。性感染症にはクラミジア、淋病、HIV感染症(エイズ)、梅毒、尖圭コンジローマ、性器ヘルペスなどがありますが、近年梅毒が急増していることが話題となっています。また、治療が比較的簡単なものから治りにくいものまでさまざまです。感染を予防するには、コンドームを最初から最後まで適正に使用することが有効です。もし感染に気付いたら、パートナーとともにすぐに医師の診察を受けて治療に専念することが大切です。〜その他のギモン〜産後2か月から月経が始まりましたが、出産前より量が多くて心配です。では、どんなことに注意したらよいでしょうか。出産後、性生活再開のきっかけがつかめません。もう子どもを持つ予定はないので、セックスレスでもいいと思うのですが…。産後は腟が緩くなるのですか。セックスで会陰部の傷が裂けないか心配です。セックスのとき、触られたりすると痛いです。性交時に性器に塗布するゼリーは、どんなものでもよいのですか。避妊をしたいのですが、できるだけ確実な方法は何ですか。避妊せずに性生活を行った場合、妊娠する確率はどのくらいですか。性感染症が予防できる避妊法はありますか。んじょく13QAQAQAQA

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